スキューバダイビングに興味はあるけれど、サメが怖くて心配…。
日本の海でも危険なサメに遭遇することはあるの?
もしサメに遭遇したら、どうやって対処すればいいの?
スキューバダイビングに興味を持つ人々の中には、このようにサメに関する不安を抱く方も少なくないでしょう。
確かにサメには怖いイメージがありますが、実際にはスキューバダイビング中に大きな問題になることはほとんどありません。
この記事では、スキューバダイビング中にサメに出会ったときの対処法や、安全にダイビングを楽しむためのポイントについて詳しく解説します。
私「田渕寛大」は石垣島歴10年以上のダイビングインストラクターです。夫婦で「石垣リゾートKANS」を運営しています。
ダイビング以外にも沖縄や石垣島の情報を発信しています。
田渕 寛大
> 奈良県から海を求めて石垣島に移住
> 石垣島歴12年PADIインストラクター
> 年間300日以上石垣島の海をご案内しています
> 石垣産果物を販売「石垣島プレミアムフルーツMegu」運営
スキューバダイビングにおけるサメの捉え方
スキューバダイビング中のサメとの遭遇に対する感じ方は人それぞれです。
主に以下の2つの捉え方があります。
珍しい海洋生物に出会える楽しみとして
スキューバダイビングの魅力の一つは、多様な海洋生物と触れ合えることです。
サメに出会うことは稀な機会であり、幸運だと感じるダイバーもいます。
特にジンベエザメなど、危険性の低いサメとの出会いは大きな喜びとなるでしょう。
珍しい海洋生物との出会いを求めるダイバーにとって、サメとの遭遇はスキューバダイビングの醍醐味の一つと言えます。
獰猛で怖い存在として
一方で、サメに遭遇することに恐怖を感じる人も少なくありません。
サメの中には人を襲う可能性のある獰猛な種類も存在するので、できるだけサメに遭遇したくないと考えるのも自然なことです。
獰猛なサメの代表例として、ホオジロザメやイタチザメ、オオメジロザメなどの種類がいます。
スキューバダイビングにおけるサメの被害
意外に思われるかもしれませんが、スキューバダイビングではサメによる被害があまりありません。
人がサメに襲われている事例として多いのはサーフィン、海水浴、釣りのときです。
INTERNATIONAL SHARK ATTACK FILEよる調査では、2021年にサメの被害を受けた人は世界で73人、致命傷になったのはそのうち9人でした。
サメによるトラブルが起きているケースがそもそも少ないため、スキューバダイビングでサメの被害に遭うことは世界で見てもごく少数です。
ちなみに、日本においてスキューバダイビング中にサメに襲われたという事例はありません。
スキューバダイビングでサメに襲われないための対処法
日本ではサメに襲われた事例はほとんどありませんが、自然界の生物相手であるため100%安全とは言い切れません。
そこで、少しでも安心していただくために、サメに遭遇した際に襲われないための対策をいくつかご紹介します。
遠くから観察するだけにする
まずは、ダイビング中にサメを見かけても近づかないことが大切です。
珍しいサメを見つけられたときにも、距離を置いて遠くから観察するだけにしましょう。
近づいて気付かれてしまうとサメが警戒態勢に入り、自己防衛の目的で襲ってくる可能性があります。
すぐに背を向けて逃げない
サメに気付いたときには、すぐに背を向けないことが重要です。
サメの様子を見て気付かれていないようなら、できるだけゆっくりと距離を取って逃げましょう。
サメが自分に気付いているときに背を向けると、捕食対象として認識されるリスクがあるので注意が必要です。
弱っている姿を見せない
サメに気付かれたときに、弱っている様子を見せると捕食対象と認識されるかもしれません。
サメを見つけて気が動転してしまい、もがいているような動作をすると溺れている獲物と思われるリスクがあります。
冷静さを保ち、弱みを見せないようにすることが襲われないためのコツです。
すぐに追い払おうとしない
サメを攻撃して追い払って解決しようと思う人もいるでしょう。
サメの鼻先は敏感な器官なので、鼻先を叩けば怯んで追い払えるという話もあります。
しかし、追い払おうとしたためにサメを刺激してしまい、体当たりや噛みつきによる襲撃を受ける可能性があります。
あくまで静かに距離を保つことを優先し、サメへの攻撃は最終手段として考えましょう。
大きな声を出して逃げる
サメがこちらに気付いて向かってきている場合、単純に逃げるのは危険です。
サメは音に敏感で、大きな音に対して警戒心を持つ傾向があるのでその習性を利用します。
逃げる際にはレギュレーター越しでも構わないので、大きな声を出して威嚇しながら距離を取ると効果的です。
サメのエサとなるものを持たない
サメは優れた嗅覚を持っており、エサの匂いを嗅ぎつけてやってくることがあります。
ダイビング中には、サメのエサになるものを持たないようにしましょう。
また、水中生物への餌付けもサメを引き寄せる原因となるので避けるべきです。これはマナーとしても当然のことですね。
まとめ
スキューバダイビングでは、サメに襲われる確率はほとんどありませんが、もしものときのための知識として心得ておきましょう。
すぐに逃げたい気持ちがあっても、慌てずに冷静な対応が取れれば大事になることはありません。
もし獰猛なサメに遭遇してしまったときは、背を向けずに焦らず様子をうかがって逃げられるタイミングを見極めましょう。
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